鋼材の防食の必要性

6.初期コストと耐久性

下図は被覆防食工法を例に挙げ、各工法の初期コストと耐久性の関係を示したものですが、一般的に初期コストと耐久性は概ね比例関係にあります。
ただし、現地で施工するタイプの被覆防食工法は、足場の設置や水中施工があるため、工場施工の被覆防食よりも割高になります。

また、耐食性金属被覆工法を除いては、定期的なメンテナンスが必要となりますが、ライフサイクルコストは現地の環境に左右されることに注意が必要です。

初期コストと耐久性の関係
初期コストと耐久性の関係

塗装工法

一般的な工法で施工性が高く、初期コストを抑えることができます。

重防食被覆・超厚膜形被覆・水中硬化形被覆工法

重防食被覆、超厚膜形被覆工法は塗装よりも膜厚が厚く初期コストも若干上がりますが、耐食性により優れます。
水中硬化形被覆工法は、現地施工のため、初期コストはより割高となります。

ペトロラタム被覆工法

ペトロラタム系防食材をカバーで保護する構造で耐久性に優れます。
現地施工につきコストは割高になります。

モルタル被覆・鉄筋コンクリート被覆工法

ペトロラタム被覆工法とほぼ同等の耐久性がありますが、コストは若干割高になります。
また、鉄筋コンクリート被覆工法は防食の他、補強工法として用いることができます。

耐食性金属被覆工法

初期コストは高くなりますが、超長期の耐久性があり、ほぼメンテナンスフリーで維持できるため、長期的にライフサイクルコストを抑えます。


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鋼材の防食の必要性
防食・補修工法研究会