鋼材の防食の必要性

3.港湾鋼構造物の破壊プロセス

港湾鋼構造物の破壊は、様々なプロセスを経て発生しますが、それらの中でも特に注意が必要な集中腐食が引き起こす破壊プロセスを以下に示します。

1. 鋼矢板・鋼管矢板式岸壁

集中腐食により鋼矢板に穴が開くと、徐々に背面土砂が流出していきます。
これに伴い地盤の空洞化が進むため、エプロン等が支えを失い、陥没に至ります。

腐食穴から背面の土砂が流出する
腐食穴から背面の土砂が流出する
進行 土砂の流出が進行すると共に内部の空洞化が生じ、エプロンが陥没する
土砂の流出が進行すると共に内部の空洞化が生じ、エプロンが陥没する

2. 鋼管杭式桟橋

集中腐食により鋼管杭の肉厚が減少し強度が低下すると、杭が上部工の重量を支えきれなくなり、杭の座屈破壊と共に上部工の陥没に至ります。

腐食穴が発生し、鋼材の内外面から腐食が進行する
腐食穴が発生し、鋼材の内外面から腐食が進行する
進行 さらに腐食が進行し、鋼管杭が座屈破壊する
さらに腐食が進行し、鋼管杭が座屈破壊する

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鋼材の防食の必要性
防食・補修工法研究会